タイニーハウス小菅デザインコンテスト2017の最優秀賞及び優秀賞の建設が始まりました。


最優秀賞の建設が遅ればせながら始まりました。

作品は小菅村道の駅、タイニーハウス台号の隣接地です。現在基礎工事中。建物は大工さんの作業場で仮組が行われました。小菅村は寒いので、この建物は作業場で仮組を行い一旦ばらしたのち後、現地で組立てます。この事により現地での作業時間を短縮できるわけです。板倉工法で作られたこの建物は組立・解体が簡単にできるのが特徴で、後々他の場所に移築も出来ます。基礎が出来次第、現地で再組み立てを行う予定です。

 

設計者のお二人、光賀さんと佐藤さんがモックアップされた建物を見学に来ました。タイニーハウスとはいえ高さが4mほどありますので結構大きいです。写真に見えるのは住居棟です。これより一回り小さいサービス棟がデッキを挟んで向かい合いに建つ予定です。完成が楽しみです。



優秀賞の八角形の作品の建設も始まりました。

この作品は、女性デザイナーである中角泰子さんからの提案で小さな空間に色々なアイデアを盛り込んだ大変ユニークな作品です。八角形である事から設計には大変苦労致しましたが、何とか形になりました。

 

真ん中左の写真にあるように、継手の形状が複雑ですね。この建物も板倉工法を採用していますのでまさに組み立てハウスの感じがします。

 

外壁の建て方がほぼ終了、これから屋根の架構に入るところです。小さな建物ですが意外とスケール感が良いです。小さな建物は平面的に小さい分高さも低くしないとバランスが取れないのですが、抑え気味の高さが良い結果になりそうです。

 

複雑な分大工さんにとっては手間のかかる仕事の様です。でも苦労した分良いものが出来ると思います。



もう一つの優秀賞、須藤大さんの作品は現在設計中、間もなく積算・工事発注へと移行する予定です。外見はシンプルな建物なのですが、意外に設計に手間取っています。すいませんが、もう少々お時間を頂きたいと思います


最後に、事務局提案のタイニーハウスを紹介します。工事は一番進んでいて、現在屋根工事まで来ています。

 

この建物も構造は板倉工法で柱と柱の間に板壁を落し組む方法です。材料費はかかりますが、ムク板の香りや質感に魅了されここでも採用してしまいました。

 

建物のプランは8帖一間の空間を4分割し、床が75cmづつ、回転しながら登っていく形です。そんな関係で一部2階建てになります。一番下からユニットバス、キッチン空間、ダイニング空間、リビング空間、寝室空間と繋がります。リビングの下には2.5畳分のDENが出来ます。ダイニングの下には2帖の物入等、空間を有効利用した案です。

 

左下の写真で窓が互い違いになっているのは床がスキップしているからです。近隣の集落との調和を考えあえて切妻屋根としています。

 

この建物もとても8帖一間には見えないです。空間密度がそうさせるのでしょうか?

 

外壁の柱と板壁の間に厚さ40mmの断熱材を充填したところが右下の写真です。建物らしくなってきました。床工事が完了したころに再度レポートします。

 


以上、タイニーハウス受賞作の近況でした。